都築製作所のぶろぐ
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どーも都を築くです。
よくよく思い返してみるとこのブログって開発(製作)記録なんですよね。 その事実にふと思い至ったので、今頃になって「一生に一度の、」の製作裏話でもつらつら書いていこうと思います。 ネタバレや色々と赤裸々な話が満載なので、世界観を壊したくない方や余計な補足はいらん!という方は見ないほうがいいのではないかと思います(笑) 構わない方は下のリンクから続きをどうぞ さて、まずは「一生に一度の、」を作ることになったのは、当サークル初の作品であり 未だに未完な「あの日の約束」の製作が思うようにいかないところから、 気分転換(?)で始まったものでした。(いきなりしょうもなくてすみません) 条件としては短編かつ登場人物も最低限、つまるところ比較的短期間で作れるものというサークル内の統一意見に加えて、 個人的にまったく方向性の違う短編をやろうとして「寿限無寿限無」で痛い目を現在進行形で見ているので「あの日の約束」と方向性が似ているものにしようという条件も加えた結果 ネタ帳の短編部門から選出されたのが本作「一生に一度の、」でした。 ネタ帳(初期案)ではこんな感じの設定でした。 (左からタイトル、話の系統、テーマ的なもの、概要、メモ、になります。 「記憶」というのは別の短編案のことです、これもいつかやりたいなぁー) もともと方向性はそういったストーリーでしたが、この時点ではテーマのところにおもいっきり「ない」と書いてあるとおり本作のテーマである善意、真心(もしくは無償の愛)を強くは意識はしていませんでした。 「一生に一度の、」を作ろうとなり改めてテーマを考え、上記のそれになったわけですが、なぜそれにいたったかというと、昔とある場所で 「桃太郎というのは主だった理由もなく鬼退治に行くので侵略や、 子供に聞かせるのにふさわしくないという意見もありますが 裏を返せば、それは無償の善意の表れだと思うのです。 きびだんごだけで鬼退治を手伝う三匹の獣も含めて。 現代では、理由がない行為というのはおかしいと言われてしまいますが、 昔はいい事をするのは、当たり前の事だったのでしょう。」 という言葉を目にし、深く感銘を受けたことを思い出したからです。 今のネット時代といいますか、情報社会は良くも悪くも色々な物事の表裏や、その行き着く先が見えすぎていて 社会全体がなんとなく斜に構えているような印象を受けるときがあります。 私自身もそういったところがあり、だからこそ本作は上記の言葉で受けた感銘を自分なりにストレートに表現しようと思い、「善意、真心」となった次第であり、いうなれば本作は私なりの童話・お伽話でもあったりします。 そうして生み出された本作主人公&ヒロイン 四谷 藤吉郎(ヨツヤ トウキチロウ) 稲生花蕊朔夜姫(イノウカズイサクヤヒメ)ですが 藤吉郎は作中ではモロに斜に構えた人物になっています。 詐欺の片棒を担がされた両親がなんの相談もなく自殺した上に、昔優しくしてもらっていた人達からその死すら責められ、あげく会社からはスケープゴートとして利用されては仕方のないことでしょうが、めちゃくちゃ斜に構えて自暴自棄っています。 (ちなみに会社でスケープゴートされた部分、発表した後に友人からわかりにくくない?と指摘されて今日まで大分悩んでいたのですがちゃんと意図通り伝わってますでしょうか?(笑)) けれど本来は正義感の強い情に厚い人間でもあるので、結果劇中ではただのツンデレになっています。 エピローグでは定期的に朔夜の祠を訪れ手入れしているような描写がありますが、 それだけではなく自費で朔夜に関する本を出版したり、地元の図書館にそれをねじ込んだり、朔夜に関するHPを開設したりなどなど、ある意味でデレデレな裏設定があります。 けれども本人の前ではやっぱりただのツンデレです。 劇中では酒ばっかり飲んでいますが、そうでもしないとやっていられないだけであり 本来は毎日毎日飲んでしまうほど酒好きではないという裏設定もあります。 (さらに会社に無理やり始めさせられたゴルフが嫌い、というどうでもいい裏設定もあります。) 四谷 藤吉郎という名ですが、序盤の展開をみたtthkが「犬猿の仲っていうし神様が犬なら、その相手は猿がいい」という一声で猿を連想する名前にしようと思い、 作中の中でもあったように豊臣秀吉(木下藤吉郎)からとった名前になります(結構無理矢理ですが(笑)) 四谷というのは、祠がある場所&祠自体の背景のロケ地が愛知県新城市にある「四谷の千枚田」と呼ばれる場所だったので、そこから拝借した苗字になります。 (のんびりした場所なので立ち寄る機会あれば是非どうぞ) 当初の予定では世の中に絶望したもっと淡白な人物にするつもりで、例えば朔夜に抱きしめられ涙するシーンも当初は予定にありませんでした けれど書いているうちに今のような形になっていき、結果として上記シーンもいれてよかったと思いましたし、 自分としては「これがキャラクターが自然と動きだすというやつか」と思ったりもしました。 抱きしめられるシーンは前述の通り急遽追加したシーンだったので、当初は一枚絵もなかったのですが絵担当のtthkが 「ここに一枚絵ないとかありえんやろ!」 と男気を発揮しなんとか用意してくれた経緯があります。 お次は朔夜ですが、まずなによりもいいたいのが「朔夜の耳は狐耳である」ということです(笑) 藤吉郎の目が節穴であるため犬扱いされていますが、朔夜はいわゆるお稲荷様というやつです。 劇中ではやたらと藤吉郎をボコスカ殴っていますが、それも藤吉郎の精神状態を考え下手に気遣うよりそうしたほうがいいと空気を読んだ上で行っているだけで、本来はもう少し穏やかな性格だったりします。 ただまぁ、こと藤吉郎との間柄においてはエピローグ後もずっと劇中のような感じでじゃれあって生きていくのでしょう。 朔夜の裏設定としては、「なんでも願いを叶える」といっていますが、実は何でもは叶えられません。 劇中でできないといっていたことに加えて、例えば藤吉郎がふざけていった世界征服なんて規模がでかすぎる願いも叶えることはできません。 所詮は数多いる産土神(うぶすなかみ)の一柱ですので、「神様」としての力は下から数えた方が早かったりします。(信仰が多ければまた話は別になりますが) なので藤吉郎が願った「人々が朔夜のことを思い出す」も弱った朔夜では叶えられるかどうか際どいものでしたが、それが叶ったのは運が良かったのか、あるいはカミサマが藤吉郎の一生に一度の願いを叶えてくれたからなのかもしれません。 ただ、藤吉郎の本願であった「最高の幸福の中で迎える死」を叶える程度は弱った朔夜でも容易な事で、もし朔夜の個人的な説得を聞いた上でそれでも藤吉郎が死を願った場合、朔夜はそれを叶えるつもりでした。 エピローグでは「本来の姿」(=信仰)を取り戻した朔夜ですが、それを示唆しようと大人の容姿にしようと思いたちtthkに ぼく「エピローグでは朔夜は大人の姿になってるんだよ!」といったら tthk「はいはい、おっぱい大きい娘を出したいんでしょ。大きくしますよ大きく」 と軽く流されたので張り倒してやりました(笑) 子供verの容姿については ・髪は金髪のセミロングで瞳は青色 という指定だけ(あと書きかけのシナリオ)でtthkの想像に任せましたがいかがでしたでしょう? tthkはロリコンなので遺憾なく性癖を発揮してくれて、スカートの丈とかが大変破廉恥なことになっています。 ちなみに私がイメージ作りの一環で先行して描いていた朔夜が↓なのですが、なんとなく似通っている印象を受けます。(tthkにはキャラデザが確定した後に見せました) おかしい、ロリコンと感性が一致するなんて…… ついでにせっかくなので、冬コミで出したレーベルとタイトル画面の全体図も載せておきます。 稲生花蕊朔夜姫(イノウカズイサクヤヒメ)という名前ですが、こちらも正直なところたいした理由はありません(笑) なんとなくお稲荷様っぽい感じにしたかったので稲生とし、なんとなく草花に関連する名称をいれたかったので花蕊(雄しべ雌しべをまとめた総称)とし、咲夜では安直に感じたので新月を意味する朔の方の朔夜となった次第です。 その他作中内での裏設定として、テレビで甲子園を見た朔夜が一押といったピッチャー 稲穂坂 和久(イナホザカ カズヒサ)は C82(とC83)で配布した「よくない二人のよくある話」という短編の主人公だったりします。 その事実に気づいてくれた方、非常にありがとうございます ちなみにサークル内では誰も気づいてくれませんでした(笑) (完全に私事ですがもし稲穂坂和久という名前の元ネタが分かる人いたら、是非一言メッセージください(笑)) 以上が「一生に一度の、」の製作裏話となります。 他にも細かい裏設定とかありますが、細かすぎる上に長くなるのでこの辺りにしておきます。 (でもなにか大事なこと書き忘れてるような……) 最後にもう何度も何度もいっていますが、本作「一生に一度の、」プレイしてくださった方、ありがとうございます。少しでも楽しんでいただければ製作者冥利に尽きます。 感想・ご指摘を送っていただいた方、全て読ませていただいております。 レビューサイト様もそうですが、感想やそういったものを考えてしかも相手に送るというのは非常にエネルギーを使うものだと思うので、非常にありがたく思います。 次作も現在鋭意製作中ですので、今後共当サークルをよろしくお願いします。 ではでは PR
無題
なるほどー!
納得です。 最初から萌えとかを狙っていたわけでないからこそ、あそこまで骨格のしっかりしたストーリーができるのですね。 とても参考になりました。
無題
匿名さん、コメントありがとうございます。
言われて気づいたのですが、確かに萌えとかそういった部分はあまり意識していませんでした。 (知らず知らずのうちに漏れていたかもしれませんが(笑)) ストーリーについてはベタなことには変わりがなく色々と不安もありましたが、 サークル内でも何度も議論を重ねたものなので、そこをご評価いただき嬉しく思います。 |
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